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現在、チェコ・プラハに在住し、テレビのCGやPV制作などを主に手が掛けているEallin Animation 所属の笠島氏は初代 TBS DigiCon6(当時はTHE DIGICON)のチャンピオンである。
TBS DigiCon6の第6回大会より現在の第11回大会までのポスター、フライヤー、授賞式の際に使用される映像装飾部分などのデザインはすべて笠島氏のデザインである。
このたび、BS-TBSへの社名変更に伴い、3、5、10、15秒すべてのステーションジングル映像を変更することになり、スケジュールとその作業量の多さから、
デザイン力はもちろん、制作能力が高いクリエイターが必要となった。
そして、今までの実績を含め、笠島氏に制作を依頼されるにいたった。
今回のオファーに当たり、BS-TBS側からの要望として「大人実感」というキーワードが出されたと言う。どのように受け取られたのか、また実際に制作した感想を聞いてみた。
キャッチコピーなので当然といえば当然ですが、お話を受けた当初、そのフレーズの持つイメージの強さに難しさを感じました。
想定される視聴者層と大人実感の持つ言葉の意味はとても明快ですが、その具体的な視覚イメージとなると非常に広く曖昧なので、実際にどのように映像化するのかが問題点でした。
キャッチフレーズを表現する「大人っぽい映像」ってなんだろう?
たとえば葉巻の煙、スコッチ、バー。最初はそんなわかり易いイメージの表現から抜け出せずにいましたが、最終的に「大人っぽい映像」を作るのではなく、「大人の為の映像」を作ればよいのだと気づきました。
この発想の転換を得られたことで制作の方向性が決まりました。
限りのある時間の中で感じた苦労、そして見つけ出した答えとはなんだろう。
非常に短期間で背景を含めた手書きアニメーション制作でしたので、その時間内にどのようにOAクオリティーで納品可能な絵を仕上げるかが問題でした。
4本の企画をつくり、その段階である程度の見通しを立て、予算をギリギリまで使って動画枚数などを日本にいるアニメーターのスケジュールと調整をしました。
各尺に合わせて4パターンそれぞれ内容の違う作業量でしたので、あとは納期ギリギリまでどれだけ絵を動かせるかの勝負でした。
1回が数秒で一日に何度も目にするジングルですから、1枚絵としての面白さ、飽きにくさを意識していくつかの要素を入れてあります。
でも制作者としては視聴者にとってこの映像が、日常の喧騒を忘れてホッと一息つける静けさ、そんな数秒になってくれたらと思います。
たぶんそれが大人実感のキャッチフレーズに対する僕らなりの回答ですから。
最後に、今後手がけていきたい作品について、そして若手クリエイターへのメッセージをお願いしました。
メディアに拘らず、クライアント、制作者、消費者それぞれがハッピーになれる制作を目指したいと思います。
机やPCの前に座って作業することだけが努力ではありません。
どのような表現媒体に拘わらず、漠然とした制作を続けるのではなく、明確な目標を設定しそれに向かってやらなければならない事を見つけ、努力する姿勢を養ってください。
その積み重ねの先で、夢はかならず実現出来ると思います。
(了)
当初から懸念されていた時間の制約の中で非常にバリエーション豊富に制作を行った采配は見事としか言いようが無い。
今回のプロジェクトは赤坂にあるBS-TBSからチェコにオーダーが入り、協力したアニメーターは日本にいる。
まさに制作に国境なし。才能とやる気は物理的な距離も時間も凌駕するといえ、これこそが新しい時代のものづくりなのかもしれない。







